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ライゼ通信 

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本当にあったかわいそうな家づくり

家づくりの基本は、「その地を知る」ことだと思います。
先日、3年前に完成したk邸のお隣の家の事情を知りました。
私が120坪の土地を見つけて、分筆後、木造2階建てのK邸をプロデュースしました。
K邸の奥様は、いつ伺ってもニコニコ顔で迎えて下さいます。
満足の家創りだった。と自画自賛しています。

その隣に建てた方のことを最近聞きました。
分筆した残りの土地に建てた方のカーテンをつけた業者さんが私の知り合いでした。
先日久しぶりに会い、聞いた本当のかわいそうな話。

その土地は大雨の時、一瞬雨水が下水溝から吹き上げる地域でした。
そのことは、私も施主も、もちろん建築家も承知の上で設計、施工に進みました。
ですが、お隣の家は・・・。

RC構造の半地下がある家。
家が建つ様子を見ながら、大丈夫かな?と思っていたら。

湿気の多い地域で、地下がある。それも鉄筋コンクリート。
素人でも連想ゲームで答えが分かるようなもの。

新築から2年ぐらい、その家はカビだらけで、奥様はノイローゼになられたそうです。
カーテン業者の方が、その後の状況を奥様から聞いて心配していたそうです。

私は考えます。
どんなにかっこいい家でも、どんなに建築費が高い家よりも、心地よい家が一番。

その地域の特徴を読み取った設計をするのがプロの役目だと。

二つの家の明暗がはっきり。

若い奥様が小さいお子様を抱えてノイローゼになる家。
本当にかわいそうです。
by iepro | 2011-07-22 06:01 | プロデュース