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ライゼ通信 

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家創りの現場

「事件は現場で起きている」
この映画の名セリフを企業に勤めていた頃、何回心でつぶやいたことだろうか!
住宅会社の営業職時代、コンサル会社の企画部時代、性能評価検査機関の事業推進部時代。
会社の規模が大きいと、私のような支店の課長クラスの意見は簡単には通らない。

でも、一番お客様に近く、現場の人たちの本音も聞こえ、どうすれば目の前の問題を瞬時に改善できるかの糸口も見えている気がした。
しかし、組織改善、V時回復の道は、近くて遠い。
会社が大きければ、大きいほど、末端の声はピラミッドのてっぺんには届かない。

南九州の優良工務店、建設会社はかなりの数訪問した。
営業研修や設計技術の社員研修にも上司に同行した。(資料配りの雑用係で)
なので、
会社の玄関を入った時に感じる「気」や社員の表情で感じる「質」を何となく察知できるようになった。

悪いことばかりではない組織人時代。
全国展開している会社や九州でトップの会社となると、ブランド力と信用はあった。
「かただき」が未熟な自分を対外的に助けてくれる。


そんな過去は過去。
今、痛切に想う事。

住宅会社は、社員の人数や大きさではなく、家創りに関わる人たちの意識レベルがどの位高いか!熱いか!を見極めたい。

その会社の代表が、どこを目指しているのかを聞く機会があればどんどん会って話して欲しい。
「企業理念」「年間売り上げ」「社屋や工場の大きさ」
ではなく
「自分の家を任せる」と思える熱いハートを持っているか?を聞いて欲しい。
そして、現場を見て、聞いて、体感して欲しい。
家創りは会社の会議室で作っているのではない。
現場で、職人達が創っています。
建築士や、現場監督との密な図面や打ち合わせを重ねながら。
その現場や完成した家に暮らす人たちの意見が一番キーポイントになるはずです。

家とは随分かけ離れた話で例えると
熊本市民しか通じない桂花ラーメンの民事再生の話。
私は母親ゆずりのラーメン好きで、桂花ラーメンは子供の頃から、太陽デパートの裏の本店に食べに行っていた。
そして先日、ニュースで民事再生の内容を聞いた。
バブル時期に市内の店舗件数を増やすことと、東京進出に伴い、工場を建設。その費用が負担になった。
ラーメン1杯平均700円位。
今は、多くのラーメン店が競合する時代。
時代の波に飲み込まれた老舗ラーメン店。
それとは対照的に、「黒亭ラーメン」
一軒の店舗展開で頑張っている。行列ができても、決して餃子を作らない。麺一筋。
実際の経営者の手腕は分かりませんが・・・。

その仕事を事業拡大して経営者として利益追求する企業家の道。
その仕事に誇りを持ち、量より、質やこどわりを極める職人肌の代表になるかの道。

どちらも大切なのは現場です。

もちろん、私は量より質。

選択は自由です。
創り手も依頼者も。経営者も社員も。
自分が望む所で働くことが一番幸せだと思います。
by iepro | 2010-11-03 06:21 | プロデュース