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ライゼ通信 

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設計力+施工力=当たり前が難しい!

私がお手伝いする家創りは、始めから現場を施工する職人の「施工力」がみえています。

この安心が無ければ、楽しく家創りの話が出来ません。

これは、25年前に完成した一軒目の「我が家」の時に感じたことがあったからです。

私は自由設計という形で家の打ち合わせを地場の工務店と始めました。
その後いろいろあり、私の伝え方、予算や設計デザインへの考え方の相違から、苦労した経験があります。


この「不満足の失敗経験」がのちに住宅会社に入社するきっかけに。
私の失敗が誰かの為になるならば。

ところが、入社した住宅会社は施工業者を「下請け」と呼び、職人たちのことは末端の労働者のような扱い。

「現場に笑顔」がなかったのです。

色々ありまして、私が望む家創りはこの会社では出来ないと感じ、5年で退社。

そして、工務店育成コンサル会社へ入社。
大手企業に出向して、工務店育成のための講習の段取り屋となりました。

地場の工務店の社長たちと話をする機会が多くなり気がついたこと。
社長たちの悩みは「下請け業から抜け出すための設計力と施工力」

設計者を雇ったり、施工職人の質を求めれば賃金も高くなる。
その結果が、企画住宅をフランチャイズに入り「買う」でした。

土地を購入し、何区画に区分して売り出し、そこに企画住宅を建てる。
このやり方だと、[設計力+施工力]にさほど苦労することはないようです。

今でもこのやり方で頑張っている工務店も多い。

でも、私は既製服のような家を売りたいわけではなかったので、コンサル会社も3年で退社。

そして、国土交通省指定の検査機関に入りました。以前勤務していた企業の新規事業でした。
施工現場の安心安全。性能チェックをする会社です。

もう、私が理想とする「設計力+施工力」の家創りの仕事は出来ないかも、の諦めモードで。

そこで、保険や検査の受けつけや一般の方の相談窓口担当。
そこで、驚いたのが、「数枚の図面だけで契約している人たちがいる現状」

大手のハウスメーカーは、最初から企画をもとに図面も見積もりも、スピーディーに出来るシステムにしているので、「見せる資料」は万全です。
現場業者も、その基準に応じて動く「委託体制」に。
なので、検査や評価を受けるのは、国と事前に調整しています。

反対に、腕のある職人を抱えている工務店でも「設計力」がないと残念な家創りになることも実感。

色々と国の法改正も重なり、建築基準も変わり、小さな工務店のやり方では対応しずらい現実。

評価機関で、働きながら不思議だったのは、「施主」の存在がどこにも出てこないこと。
一生に一回かもしれない大きなお金を使って建てる家創り。

でも、検査機関が問題視するのは、書類と現場検査のみ。当然のことです。
確かに第三者機関が検査するのは重要で、施主への安心、安全にも繋がるけど、私には、もっと大事なことがあると思いました。

「施主」になるであろう、家創りを考えている方のサポート。「はじめのいっぽからのサポート」

そこで、安泰の大企業の検査機関を辞めて、不動産業者に入社。
これは、土地売買の現場を知りたくて。
私が買った土地の業者は、とても不親切でした。説明もいい加減。28年位前のです。

あの記憶があったので、ちゃんと土地を買う人にアドバイスができる様にと、1年お世話になりながら、私が望む「設計力+施工力」のプロのパートナーを探していました。

そして、出会ったのです。
空楽に。

それぞれ自立した設計事務所と工務店。
目標値が同じ方向で協働している集団でした。

誘ってくれたのは、プロデュ―サーの川端工さん。

「僕たちは、お客様の一番近くで家創りをしています」の言葉に魔法がかかったように引き寄せられました。

今までの家創りは、すべて、企業の利益、国策にともなる検査、保証。
当たり前ですが、一般の方の一番近くで動くことは難しかった。

何より、私が心配していた「施工力」がみえたのです。
ツブラホームで。

現場の職人の皆さんも誇りを持って「笑顔」で働いでいました。

ここ数年は、県外からの建築家の依頼で施工も担当するツブラホーム。
設計者達も設計力を研鑚し合っています。。

設計・施工で、県のアートポリスで入賞もしています。

一番私が重要視しているのは、「設計と施工が横並びで協働する家創り」

これは、施主ご家族の「心地よい暮らし」に繋がります。

自分の家を建てた経験で誰かの役に立ちたいと思って、大企業や小さな会社で働きながら探していたワークスペース。
やっとが見つかったのが、13年前。

設計力+施工力=当たり前。

「当たり前」を継続することの難しさとやりがいで、仲間達が奮闘しているのも見守っている日々です。

もちろん、私もまだまだ奮闘中!地産知笑の家創りを目指して。
by iepro | 2016-03-05 10:44 | プロデュース