くまもとの家to暮らし                              ファーレ通信 

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設計と施工と信頼と

設計監理者は、図面で想いを施工者に伝えます。
なので、図面の精度は大切。
以前、住宅性能評価機関に勤めていた時、保証や評価の申請受付窓口担当の時期がありました。
一般のお客様の相談役も。
性能評価の申請や設計施工の相談は、国土交通省と教義研修を経て、建築士たちが行っていました。
私は、この図面で保証を受けられるか?この工務店と契約をして大丈夫か?のよろず相談係。

決して、どこの設計事務所が良い悪いとか、この工務店は?の発言はしてはいけない立場でした。

なので、言葉を慎重に選びながら、お話を聞く役目。

電話で受付して、実際に窓口に来ていただく時には図面を持参して頂くことに。
見積書もあればそれも一緒に。

15年位前の話です。

ある時、女性の方が相談へ。
面図と見積もり書を持参して。
内容を確認してみると、お客様に渡した図面は簡単な平面立面図だけ。
見積もり書は〇〇一式いくら・・・。
キッチン、浴槽、トイレの設備機器は施主支給と書いてありました。
そして、相談の内容は
「まだ、契約していなかったので、設計プランにも建築費にも不安があったので、契約はしませんと、断ったら、もう、木材の手配、刻みに入ったので、キャンセルは出来ない。
もし契約しないのなら、発注した木材代、大工賃を払ってくれ」
ということ。
女性一人で暮らす家。
ビックリして、「家創り駆け込み寺」のように私の所に相談に来られたのでしょう。
その当時、私は、住宅会社営業を経てその窓口に居たので、請負契約の流れは分かっていました。

こんな工務店がまだあるのか?!とびっくり。
でも、私は仲裁役ではないので、アドバイスとして言ったことは
「工務店との間に書面を交わさなくても、互いの意思確認があったのではありませんか?
その時は、信頼して任せますの態度を取られたのでは?」
その女性の方も、うなずき、沈黙。

要は、施主にも責任があるのです。

分からないから、お任せ!は後々後悔のもと。
設計は経験知のあるプロに想いを伝えて、よく話をして、80%位満足なら、後は「委ねる」が良い方向にいくことも。

簡単な図面二枚でお任せは危険です。
設備機器は施主支給では、金額の把握、保証も分かりません。

田舎の地元の知り合いの工務店とのやり取り。
信頼が不安に変わり、不満になり、あきらめになったケースでした。

今は、こんな残念な家創りはないと思いますが。



家創りに必要な図面。
平面・立面・展開図といろいろ見てると、分からなくなることがあります。

そういう時は、自分で図面をコピーして、色分けしてみるのも楽しく理解しやすくなるかもしれません。

収納スペース、家事動線、個のスペース、集のスペース、家具をどこに置くかは、設計士と相談しながら。

そして、その設計プランを設計者に委ねたら、あれこれ工事中に大きな変更はしない。
時間とお金と質も損なわれます。

現場変更は、施工者にとっても大きな負担。

「信頼と委ねる」を大切にしながら、我が家創りの主役は「私」の責任も楽しく持って進めていきたいものですね。
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by iepro | 2015-02-15 09:24 | 想い