くまもとの家to暮らし                              ファーレ通信 

iepro.exblog.jp

家創りの適正金額

家創りのお話を始めにする時、お金の話は必ずします。
暮らし人にとっては、自分の想いを設計、施工してくれる相手を探している時に、超現実的な話をする私に、ちょっとクールダウンするかも。
でも、あえてします。
その後、趣味は?楽しみは?をお聞きします。
私は「住宅ローン」を負担に感じず、家を建てた後も大いに旅行や趣味に日々の暮らしを満喫して欲しいと思っているからです。

人間は麻痺します。最初は1万円位の金額にも敏感に反応していたはずなのに、家の打ち合わせが進むと、あれも、これもと欲望が湧いてきます。
その時、「暮らしの優先順位」をよく考えて下さいね。
本当に必要なのか?5年後10年後、その設備、仕様が必要と思い、愛おしく使っていくのか?
自問自答の繰り返しをご家族でしてください。

設計に関しては、さほど心配していません。プロとして力のあるメンバーと仕事はしているつもりです。
もちろん、施工も。

~本当の話~
あるご家族の方がはじめのいっぽの相談に来られました。

奥様は家創りに熱心で、7~8年前から住宅展示場を見て回り、気に入った住宅会社の営業マンとも親しくお付き合いされていました。
いつか建てる時は、その方にお願いしようとお考えだったようです。

土地探しからでしたので、希望の地域の価格が高いことも承知されていました。住宅会社の営業マンは熱心に土地の紹介をされていたようです。

でも、土地と建物で膨大な金額になることへの少々の不安もおありになったようです。

そして、私の資金計画を説明すると、そんな金額で、土地と建物が手に入るのか?とびっくりされました。
3千万から4千万の土地を今まで見てこられていました。
それだけですごい金額になります。その上には家を建てる金額も当然必要。

その時の私の言葉。
「この地域に暮らしたいという気持ちが強いのでしたら、それが優先順位のトップですね。では土地の広さは私にお任せください。
適設適地で場所が気に入れば、そこを活かす設計の計画を進めてみましょう。
「高額な土地を買うことによって、かかる負担はお勧めしません。
それより、ご家族で休日を楽しみ旅行など頻繁に行ける余力を残すべきではないですか!高い建築費の家が、暮らしやすい、心地よい空間を創れるというわけでもありません。予算枠をしっかり意識しながら、設計施工の打ち合わせをしましょうね。」

・・・。
ご夫妻はしばらく沈黙。
「目からうろこでした」と奥様。

それから、土地探しに入り、ラッキーにもすぐ近くに40坪2,000万円の土地を購入。当初の予算より1,000万円も安い価格です。
これはハウスメーカーが手を出せない広さなのです。企画化した設計では難しい場所。
でも、空間設計を得意とする方なら、喜んで力を発揮する場所。
陽射しと風と緑を取り込む街中の木造3階建ての家。

想いをカタチにして、今は快適に暮らしが始まっています。
もちろん、ご家族の楽しみも満喫。
a0156611_911347.jpg

今は、ご家族で海外に夏休み旅行に行かれています。

私は、ご相談に来ていただく方々より収入は少ないです。
なのに、生意気に、そんなにお金を使いたいのなら止めませんよ!と強気で言ってしまいます。
先方は唖然!ですよね。

オプションで高く高くとしたがる営業マンや、自分のやりたい設計によって金額が上がることも気にしていない設計者もいるかもしれません。

なのに、私はあえてシビアに、高額にならないようにと繰り返して言います。

大切なのは設計力と施工力のバランスと、そこに暮らしてからの日々の快適さ。
高額の家=良い家=心地ち良いではないと思います。

家は家族の幸せを包む居場所。
無理な資金計画や、変な見栄でつくるものではありません。

但し、安っぽい家は創りたくありません。
自分たちの適正金額を把握することから、家創りのはじめのいっぽはスタートします。
[PR]
by iepro | 2012-07-31 08:58 | 想い