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ライゼ通信 

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観る家・住む家

昨日、Tご夫妻とお話して思いました。
観る家と住む家の違い。

もっと分かりやすく表現すると
自分の好みをどう暮らしに反映する家をつくるか!

更に難しくなったかな・・・?

旅行に行ったりすると、必ずその地のお寺や神社、偉人の家など重要文化財を見る機会がある。
洋館だったり、純和風建築だったり。
時には現代美術館や斬新なデザイナーの設計したビルや店舗も。
どの建築物も「観る」テーマからすれば感動ものです。

わ~~~!と感嘆符が出そうなものから、じわ~~~と心の琴線に触れる佇まいの建築物。

でも「住む家」となると、また別のような気がする。
自分が年を重ねるのと同じように、家も年輪がでる。時間と共に味わいのある家。
心地良くくつろぐ家。

ひと昔前は、核家族の暮らしは少なかったはず。
何世代もの家族や、使用人が居て、家の隅々までを磨いてきたのではないか。
窓ガラスを拭き、床を磨き、障子の張替えをして、庭木の手入れも職人さんが定期的に来てくれる。
雨戸を毎日開け閉めして、隙間風や暗い屋内での家事にも女性は耐えて働く。

人手と手間とお金のかかる家。
でも「観る家」としては感じるものがある家。

さて、さて
今現在そしてこれから、地球温暖化、エネルギー不足、少子化高齢化など、環境がどんどん変化していく中での「住む家」

私自身も自分で家を建てながら常に悩んでいました。
明治大正時代の庶民の和の家。
塗り壁、障子、土間、縁側、木戸、瓦の屋根。
好みの素材感は自分でも分かる。
でもそれをそのまま家に使用するとどうなるか?

木壁が好みだったのにやめました。金属の壁です。
メンテナンスの問題です。
縁側もねこの額ほど。タタミが焼けないようにの処理。
ウッドデッキも広くつくりたいけど、現在も検討中。
まめな性格ではないので。数年ごとの防腐処理を出来ないはず。

好みと現実の家づくりに反映するものの違いに気がつきました。

「好きなエッセンスを盛り込む」家づくり。
後は専門家にゆだねてみる。

そこに道がみえてくるかもしれません。
by iepro | 2010-04-17 12:02 | 想い